ウイグル自治区は、チベット同様以前から中国政府から激しい弾圧を受けています。


最近またウイグル自治区の弾圧に関するニュースを目にするようになったので、その内容を調べてみると
もうこれは弾圧というより民族浄化(特定の民族集団を暴力的手段で抹殺すること)と呼んでいいレベル。

ウイグル自治区 弾圧2018




中国にも中国なりの理由があるかもしれないけど人権蹂躙にも程がある!という気持ちを抑えきれなくなりました。


中国政府はウイグル自治区でどんな弾圧、いや、民族浄化を行っているのか、伝えられている情報をもとにまとめてみました。



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ウイグル自治区が監視社会化している

ウイグル自治区は、チベットの上部に位置しています。


出典



東トルキスタンと呼ばれた地域でしたが、1949年中国共産党がここを武力占領、以降は「新疆(しんきょう)ウイグル自治区」と呼ばれるようになりました。


自治区と言っても実際に中国政府に支配されている状態。


中国政府はウイグル地区を厳しい監視下に置き、市民の行動などを徹底的に監視しています。


そのため市民は宗教、文化、言論の自由を奪われた生活を強いられているんですね。


それがわかるBBCニュースの動画。




何から何まで監視されまくり、規制されまくり。これじゃ安心して生活なんてできませんね。


ウイグル自治区での言論が統制されている様子がよく分かる動画です。





動画の中でウイグル人の人権活動家、トゥール・ムハメット氏が、東トルキスタンは「刑務所みたいなところ」とおっしゃっていましたが、今のウイグル自治区の現状を的確に表現しているのではないでしょうか。

トゥール・ムハメット氏
出典




強制収容所がある

上の動画にもちょって出てきましたが、ウイグルには中国共産党の強制収容所があり、多くの人が不当に連行されています。


ニューズウイークによると、最近著名なウイグル人、ムハンマド・サリヒ師が強制収容所に連行された後亡くなったそうです。


中国共産党のウイグル人大量収監が始まった | ニューズウィーク日本版 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準中国共産党のウイグル人大量収監が始まった | ニューズウィーク日本版 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準 



82歳のサリヒ師は、ウイグル自治区の自宅にいたところ、突然何者かに連行され、強制収容施設に。


そしてそのまま40日後に亡くなったというのです。


こんなふうに、ウイグル人が不当に連行される例は後を絶ちません。


ニューズウイークの記事によれば
・ウイグル人の10人に1人が拘束されている可能性がある
・ウイグル人が多い南部カシュガル地区では、およそ12万人(ウイグル人口の約4%)が拘束されていると考えられる
・親族に会いに帰郷し、そのままパスポートを没収され、強制収容施設に連行されるケースが有る
・ウイグルを離れ海外で暮らしているウイグル人に対して「家族の危険」と脅迫、強制的に帰国を促す
・バザーの開催が困難になるほど大勢の商人たちを収容所に送った

とのこと。


権力を盾にやりたい放題ですね。


そして、その強制収容所というところはとても厳しいところで、上の動画に出ていた男性は、「いっそ妻と母を撃ち殺してくれ」と訴えるほどです。

ウイグル自治区 強制収容所
出典


その厳しさは、一度入ったら出てこれないと言われることからもわかります。



そんな強制収容所から奇跡的に生還を果たした唯一の人物がいるのですが、それがオムルベク・アリさん。


アリさんは、何者かに突然連行され、強制所に8ヶ月もの間収監されてしまいました。

オムルベク・アリさん
出典


8ヶ月で体重が40キロも落ちるなんて!

精神的・肉体的にかなりの苦痛を強いられていたようです。

アリは、現段階で収容所を体験した唯一の生還者だ。彼によれば、少なくとも収容所には約1000人が収容され、8割がウイグル人で2割がカザフ人だった。被収容者の年齢層は16歳から老人までと幅広い。農民から「2つの顔を持つ不逞分子」とされる公務員まで、1つの部屋に20人以上がすし詰め状態で寝泊まりしていた。

コミュニケーションは全て中国語で行うよう強要され、毎朝7時に点呼集合と中国国旗掲揚があり、国家と共産党に忠誠を誓うスローガンを叫ばされる。収容所側は、共産党の政策の素晴らしさを学ぶ政治学習や、愛国主義の講義を強要。プロパガンダ歌謡を中国語で正しく歌い、共産党への忠誠と感謝を述べるスローガンを大声で斉唱しなくては食事をもらえない。警察から最短でも1年の学習を厳命されており、彼の滞在中、誰一人として「卒業」した者はいなかった。(出典



一旦収容されたら死ぬまで出さないが鉄則のようです。

施設の中でしか生きていけない、自分の文化や思想を持つことも許されない。
その人を殺しているようなものですね。


アリさんの場合、外からの働きかけでなんとか釈放されたそうですが、とてもラッキーだった、としかいいようがないです。



漢族の大移住

「東トルキスタンに平和と自由を」というサイトでは、中国政府がウイグル自治区に漢族を移住させ、ウイグル人をマイノリティ(少数民族)に追いやろうとしていると指摘しています。

資料によると、1945年から2004年の間に

漢族は22.24万人→780.25万人
ウイグル族は306.78万人→897.67万人

というふうに、漢族の人口が爆発的に増えていることがわかります。


人口に対する漢族の割合は、1945年は5.54%だったのが、2004年になり39.75%と、ウイグル族に迫る勢いで増えているんです。



※クリックで拡大



※クリックで拡大
ともに出典


このままウイグル人の民族浄化が進められれば、漢族が逆転する日もそう遅くはありません。


そうなれば、ウイグル人は少数になり、もっと悲惨な状況の中暮らすことになるのではないでしょうか。

それが中国の狙いなのでしょうが。


じわじわとその日が来るのを待つしかないとしたら、拷問と変わりないですよね。



核実験場と化している

新疆ウイグル自治区のロプノールには、中国の核実験場(ロプノール核実験場)があります。


出典


中国は1964年からロプノール核実験場付近で核実験を行っていて、公式に発表されただけでも46回。

実際にはそれ以上と見られていますが、実験が行われた場所は、地域住民が住んでいる場所から10kmほどしか離れていないため、住民の健康状態などが心配されています。


ウィキペディアによると、高田純札幌医科大学教授は、広島大学原爆放射線医科学研究所に所属していたときに、中国の核実験による影響を調査しました。


簡単にまとめてみると
・実験の影響で19万人が急死、多くはウイグル人だった
・急性放射線障害など健康被害を訴えた人が129万人
・健康被害者のうち3万5000人以上の胎児が奇形または死産
・健康被害者のうち甲状腺がんになった人1万3000人以上
・健康被害者のうち白血病になった人3700人以上
・シルクロードに観光に訪れた日本人観光客27万人にも影響の恐れ
・にもかかわらず、中国の対策はずさんであり、被爆したウイグル人たちを放置状態


調査をした高田教授は「人道的にもこれほどひどい例はない。中国政府の情報の隠蔽も加え国家犯罪にほかならない」(引用

と、批判したということですが、これが中国の本性かと思うとゾッとしますね。



理不尽な虐殺が行われている

中国政府のウイグル人に対する理不尽な虐殺と言えば、2009年に起きたウイグル騒乱が有名です。

2009年7月5日、中華人民共和国新疆ウイグル自治区ウルムチ市で、中国政府に対する抗議デモが発生。

武器を持たない丸腰のデモ参加者に対し、中国の武装警察らが発泡、漢人も襲撃に加わり、およそ3000人のウイグル人が死亡しました(中国当局の発表では死者156人)。


これはまだ氷山の一角で、ウイグル自治区では武装警官によるウイグル人虐殺が、頻繁に起きているようです。


出典






理由なく突然です。


理不尽過ぎる、でもウイグル自治区の人たちはそんな恐怖の中で生活していかなければならない。


「人権侵害!」はこういうところで叫びたいですよね。



ウイグル人女性の強制連行

トゥール・ムハメット氏が、日本で開かれたシンポジウムで、中国はウイグル人に対して「同化政策」を進めていると訴えました。

その中で、未婚のウイグル人女性が中国に強制連行させられ、その数は30~50万人にも及ぶというのです。


強制連行された女性たちは、中国内地に送り込まれると言われ、そこで安価な労働力として使われたり、漢族との結婚したりと、強制的に中国との同化が進められています。


「未婚女性は30万人から50万人ぐらいが中国に強制連行された…」 ウイグル人らが人権弾圧の実態を報告(詳報)(1/5ページ) - 産経ニュース「未婚女性は30万人から50万人ぐらいが中国に強制連行された…」 ウイグル人らが人権弾圧の実態を報告(詳報)(1/5ページ) – 産経ニュース 



これが本当だったら、「ウイグル人女性に生まれたから」ということが罪になってしまいますね。


こんなことがまだまかり通ってるって。


ナチス政権がユダヤ人を虐殺したのと、ほとんど変わりないじゃないですか。


仮にも中国は国連の常任理事国ですよ。


内部干渉と言って批判するかもしれないけど、さすがにこれは言わずにはいられないでしょう。



おわりに

チベットでも弾圧(いやもう民族浄化と言っていいですね)が行われていますが、中国政府はチベット人女性たちに対して不妊手術の強制をしています。

産児制限と中絶・不妊手術の強制 | ダライ・ラマ法王日本代表部事務所産児制限と中絶・不妊手術の強制 | ダライ・ラマ法王日本代表部事務所 



この強制不妊手術は、ウイグル人女性に対しても行われているようです。

チベット亡命政府によると、中国政府は「政治犯」として50万人もの東トルキスタン人を虐殺したといわれ、妊婦に対して「計画生育」という名目で胎児の中絶を強制し、犠牲になった胎児は850万に上ると推計されている。チベットでも同様の産児制限と中絶・不妊手術の強制が行われた。(引用



もう徹底的に根絶やしにしようとしてるんですね。

DNAの根絶
情報の遮断
徹底的な監視
自由の剥奪
迫害


これがウイグルで行われている民族浄化の現状です。



国家という枠組みに入っている以上、自由にならない部分もあります。でも、ウイグルの現状はあまりにもひどい。



国が大事・大事じゃないって論争もありますが、ウイグルの現状は、私たちに他国に侵略されたらこうなる、というひとつのメッセージを伝えているのではないでしょうか。


やっぱり国って大事だよ。



綺麗事を言うわけではありませんが、ウイグルの人たちが置かれている現状を知ると、ごく普通に生活できるようになって欲しいと願ってやみません。



今回は、というとことでした!








参考サイト:
http://www.sankei.com/world/news/170526/wor1705260060-n1.html
http://toyokeizai.net/articles/-/209438
http://saveeastturk.org/jp/index.php/%E6%B0%91%E6%97%8F%E6%B5%84%E5%8C%96
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E7%96%86%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%82%B0%E3%83%AB%E8%87%AA%E6%B2%BB%E5%8C%BA
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E3%83%88%E3%83%AB%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3#%E3%83%A4%E3%82%AF%E3%83%96%E3%83%BB%E3%83%99%E3%82%AF%E3%81%AE%E4%B9%B1
http://www.tibethouse.jp/about/information/human_rights/human34.html
http://www.bbc.com/japanese/video-42913659