「言うことを聞かないので数日前に拳で顔面を殴った」

2018年3月5日に逮捕された、東京都目黒区に住む無職船戸雄大容疑者(33)は、5歳の長女、結愛(ゆあ)ちゃんに暴行を加えたことを認めました。

船戸雄大容疑者



言うことを聞かないから殴る。


虐待する親の言い訳ですよね。


結愛ちゃんは、病院に運ばれた時、全治不明の傷を負っていたそうです。


脳内出血、両目にはあざ、そして体にはずっと前につけられたと見られる打撲の痕がありました。


小さい子をこんなに痛めつけて…

しかも今回だけではなく、繰り返し行っていた可能性が強い。


こういう虐待死の事件が発生すると
「なぜ防げなかったのか」悔やまれてなりませんよね。


今回は特にそう。


船戸雄大容疑者は、今のアパートに住む前、香川県にいた頃から結愛ちゃんに暴力を奮っていたのです。


児童相談所もそれを把握していたのに…


船戸容疑者の手から結愛ちゃんを守ることができなかったものでしょうか。



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船戸雄大容疑者は香川県で2回書類送検されていた

結愛ちゃんは雄大容疑者、結愛ちゃんの母親(25)、そして1歳になる弟の4人で、東京都目黒区のアパートに住んでいました。

船戸雄大 アパート
出典


雄大容疑者にとって結愛ちゃんは妻の連れ子。


一家が東京都目黒区に転居したのは2018年1月で、以前は香川県に住んでいました。


報道によりますと、結愛ちゃんは香川県に住んでいた当時、2度に渡り児童相談所に一時保護されていました。


両親による虐待が疑われたからですね。

船戸雄大 香川県 虐待
出典


2016年12月

結愛ちゃんが外に長時間放置されていると警察に通報あり。

香川県警は結愛ちゃんの耳付近にあざを発見。唇にもケガのあとが見られた。

船戸容疑者が「しつけのために手をあげた」と説明したため、虐待を疑った県警が児相に連絡、児相は一時保護の措置をとる。


2017年3月

再び結愛ちゃんが外でうずくまっていると通報がある。

雄大容疑者に殴られたと結愛ちゃんが説明したため、児相に一時保護される。


これ以前にも児相に結愛ちゃんについて通報があったということですが、とりあえずわかっていることを時系列でまとめてみました。

事柄
2016年9月ころ 結愛ちゃんが大声で泣いていると児童相談所に通報が入る。
2016年12月ころ 結愛ちゃんが外に長時間うずくまっていると警察に通報が入る。
そのご連絡を受けた児相は結愛ちゃんを一時保護する。
2017年3月 結愛が外に長時間いると再び通報。児相は結愛ちゃんを一時保護する。
2017年8月末 2度めの一時保護が解除される。
結愛ちゃんのこめかみとふとももにあざがあると病院が児相に通報。
結愛ちゃんは「パパに蹴られた」と話す。
2018年1月 船橋雄大容疑者は一家とともに東京都目黒区に転居、アパートで暮らし始める
2018年2月末ころ 雄大容疑者が結愛ちゃんを風呂場で殴る。
2018年3月2日 雄大容疑者が「娘が数日前から食事を取らず吐いて、心臓が止まっているようだ」と通報、結愛ちゃんは意識不明の状態で病院に搬送される。
その後死亡が確認される。
2018年3月3日 雄大容疑者が傷害の疑いで逮捕される。


船戸雄大 虐待
出典



香川県警は、雄大容疑者が結愛ちゃんに暴行し怪我をさせたとして、2017年2月と5月に容疑者を書類送検しています(その後不起訴処分)。


警察も児童相談所も介入していたのに、なぜ防げなかったんだろう。


「この家族なら結愛ちゃんを一緒に住まわせても大丈夫」

って、どんな基準で判断したんだろう。


ってもう、疑問だらけですよね。


今回の結愛ちゃんの死は、起こるべくして起こった、って思えて仕方ないです。



母親が、児相がもう少し…と考えてしまう

結愛ちゃんが船戸容疑者から暴力を振るわれているということは、以前から疑われていたことでした。

児相も把握していたし、一緒に住んでいた母親も、2人の様子を把握することができたはず。


だから、「なぜ」が残ってしまうんです。


なぜ結愛ちゃんを保護しなかったんだろう

結愛ちゃんの2回めの一時保護が解除されたあと、病院が児相に通報してますよね。

結愛ちゃんの体にアザがあると。

・結愛ちゃんは「パパに蹴られた」と話している
・一時保護されたのは2度め
・雄大容疑者が結愛ちゃんに手をあげたことは事実


なのになぜ県は一時保護する必要なしと判断したのでしょうか。


しかも、雄大容疑者は結愛ちゃん傷害の疑いで2度も書類送検されてるんですよ!?


これでも「危険性が低い」って一時保護対象外になっちゃうの?



母親は何してたの?

船戸雄大容疑者は、長期間に渡って結愛ちゃんを虐待していた可能性があります。

一緒に暮らしていた結愛ちゃんの母親は、我が子に対して何もしていなかったのでしょうか。


東京都福祉保健局は、香川県から、「船戸一家は虐待事案が2回あった家庭」として引き継ぎを受けていました。

そして、2月に児相が家庭訪問した時、母親は「児相が関わると、子どもに影響が出るから会わせたくない」というような話をして、結愛ちゃんを合わせることを拒否しています。


さらに、雄大容疑者が逮捕されたあと、母親は、夫が長女を殴るところを見ていないといったような話をしているとも伝えられています。


母親が結愛ちゃんにどう接していたのかはわかりません。

でも、こうした証言を聞くと、少なくとも結愛ちゃんを守る側に立っていたとは考えられないんですよね。


児相はそんなに権限ないの?

虐待が疑われる家庭に訪問し、親が面会を拒否。

児相はそれ以上踏み込むことはできないのでしょうか。


香川県の児童相談所は、船戸一家に対して児童福祉法に基づく指導措置を取っていました。

この指導措置は

保護者は児童福祉司による指導を受けなければならず、従わない場合は子供を施設に一時保護されたり、強制入所させられたりする。(引用



ということで、かなり拘束力があるようです。


しかし、目黒区に転居後はこの措置が解除されています。


船戸雄大 児相
出典



というのも、2017年12月にまず雄大容疑者が目黒区に単身で転居したため。


その1ヶ月後に結愛ちゃんら家族が雄大容疑者と同居し始めますが、指導措置は解除されたままでした。


なので、「危険な家庭」という認識が薄く、母親が児相に対して拒否して終わり、だったのかもしれません。


虐待が疑われる家庭に対しての調査には、任意のものと強制の2種類があります。

前者は「立入調査」で後者が「臨検」。


もし、拒否されて子どもに会えなかった場合、「臨検」という権限を児相は持ってるんですね。


この場合、警察とともに家庭を訪れるわけですが、児相はかなり強い権限を持っていることがわかります。


児童虐待疑いの家庭に「臨検」訓練、激高してナイフかざした父親に「さすまた」で対応…滋賀県警と児相が合同で - 産経WEST児童虐待疑いの家庭に「臨検」訓練、激高してナイフかざした父親に「さすまた」で対応…滋賀県警と児相が合同で – 産経WEST 



ただ、児相が強く介入できるのも、その家庭が「危険である」と、認識されていることが前提だと思います。


今回の場合、指導措置が解除されてしまってるので、そこまでは踏み込めなかったのかな、と思うと残念です。



おわりに

結愛ちゃんは病院に運ばれた時、体重が12kgほどしかなく、足はガリガリで肋骨が浮いていたそうです。


守ってくれる人が家の外にも中にもいない状態で、恐怖や不安、空腹といった過酷な毎日を小さな体で必至に受け止めていたのかと思うと、胸が締めつけられます。


血がつながっていなくても、殴られても船戸容疑者のことを結愛ちゃんは「パパ」「お父さん」と呼んでいたようです。


これを聞くとなおさら切ない。


家の中がだめだったら、やっぱり児相や警察に頼る他ないのですが、児相は子どもを保護する権限は認められてるものの、保護すべきかどうか、というのは担当者の判断に任されていることが多いようです。


もし、違った判断ができていたら、結愛ちゃんは救えたのではないだろうか。

何かしてあげることはできなかったのか。

もっといい人生を歩むチャンスを作ることはできなかったのか。



本当に悔やまれてなりません。



今回は、ということでした!



参考サイト:
https://www.asahi.com/articles/ASL33513DL33UTIL014.html?ref=huffpostjp
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201803/CK2018030402000125.html
http://www.huffingtonpost.jp/2018/03/05/child-abuse_a_23377844/
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018030300422&g=soc
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3306934.htm?1520340763366
https://mainichi.jp/articles/20180305/k00/00m/040/061000c
http://www.sankei.com/affairs/news/180305/afr1803050006-n1.html
https://www.asahi.com/articles/ASL353J62L35UTIL014.html
http://www.news24.jp/articles/2018/03/06/07387294.html
http://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/20180305/8030000539.html
https://mainichi.jp/articles/20180306/k00/00m/040/113000c
http://www.sankei.com/west/news/171110/wst1711100033-n1.html