門真市一家殺傷事件の裁判で、検察側は小林裕真被告に死刑を求刑しました。

小林裕真 死刑



顔見知りでない相手をめった刺しにしたとして、記憶に残っている事件ですが、検察側が小林被告に死刑を求刑したと聞いて「あ、できたんだ」と思った人も多いのではないでしょうか。


というのも小林被告は統合失調症の過去があり、犯行や事件その後の行動もやっぱり何かおかしい感じが伝えられていましたからね~。


私もニュースを聞いて一瞬そう思ったのですが、調べてみるとそれなりの根拠がありました。



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門真市一家殺傷事件、検察は死刑を求刑

2018年3月15日、大阪地裁で門真市一家殺傷事件の裁判員裁判が行われました。

門真市一家殺傷事件 裁判
出典


この裁判で、検察側は小林被告に対して死刑を求刑します。

論告で検察側は、被告は計画通りに行動し、直後に「覚えていない」と弁解しており、善悪の判断などの能力があったと主張。「冷酷性、残虐性は際立ち、極刑はやむを得ない」と述べた。
引用




一方の小林被告と弁護士側は

小林被告「3人の男が川上さんを殺した」
弁護士側「被告統合失調症で、当時は心神喪失で無実」

などと反論しています。


確かに小林被告は統合失調症と診断されていますし、その言動から「患ってるな」と思えることが多いですよね。


検察側はどんな点から「完全責任能力あり」と判断したのでしょうか。



計画性があった

小林被告は大阪府門真市で2016年10月、川上幸伸さん(当時43歳)の自宅に侵入、川上さんをめった刺しにして殺害したほか、同居していた3人の子どもたちにも襲いかかって重軽傷を追わせました。

門真市一家殺傷事件 現場
出典


小林被告も川上さん一家も、同じ門真市に住んでいましたが、接点がほとんどなく、なぜ川上さん一家が狙われたのかは未だ明らかになっていません。


でも、裁判で検察側は
・犯行を実行する前、人を殺す方法についてネットで検索していた
・逮捕された当時、小林被告のリュックサックからはナタや包丁が入っていた


という点から、小林被告が計画的に犯行を行った可能性を指摘しました。


統合失調症による妄想がひどくなり
「あの家に悪魔が住んでいるからやられる前にやろう」と用意していったということは考えられるかな?


いや、その線は薄そう。


だって、小林被告は、ナイフの他にも
・ガラスを割るためのガスバーナー
・タオル
・雑巾
・ナイロン袋
・作業靴

といったものまで準備していたのですから。

【門真4人殺傷】手袋はめて痕跡隠しか、容疑者自宅からノコギリやチェーンソー - 産経WEST【門真4人殺傷】手袋はめて痕跡隠しか、容疑者自宅からノコギリやチェーンソー – 産経WEST 


う~ん、パーだったら、ここまで入念にはできないんじゃないかと。

犯行を想定して準備したとしか考えられず、検察が言うように、入念に準備して実行した、といった見方が自然ですね。



明確な殺意があった

検察は小林被告には強い殺意があったと主張しました。

なぜなら
・川上さんの体には、30箇所以上の傷があった
・小林被告は子どもたちの首や胸など、命にかかわる大事な部分を刺した
・刺し方が、犯行前にインターネットで調べた方法と、川上さんの刺され方が一致しているように思える

からです。


計画的で目的は殺人?というニュアンスがあります。



ただ、川上さんと小林被告には接点がなく、トラブルもなし。



事件後小林被告の部屋からは、サバイバルナイフやチェーンソー、のこぎりといった凶器が見つかっています。


日頃から妄想つのらせていたんじゃないだろうか。


小林被告は容疑を否認していますし、川上さん個人に向けられた殺意はなかったかもしれないけど、「誰でも良いから殺したい」という欲求はあったかもしれません。


殺人願望があって、それを実行した、となったら怖くないですか?


それこそ検察側が言う
「無差別殺人そのもので、誰でも被害者になりうる事件だ」(引用


ですね(汗)



統合失調症というだけで「責任能力なし」にはならない

小林被告は統合失調症と診断された過去があります。

小林被告の母親のものとみられるブログ(現在は削除された模様)には

・ひきこもる
・物を壊す
・興奮して暴れる

といった、小林被告の行動が綴られていました。


起訴前と起訴後に行われた精神鑑定では、小林被告は「妄想型統合失調症」と診断されたということです。


でも、統合失調症というだけで責任能力なし、無罪ということにはなりません。

統合失調症と一言で言っても軽度の人もいれば重度の人もいますし、症状などもバラバラ。


統合失調症と責任能力の関係について、参考になる記述がこの記事にありました。

弁護士会の読書:統合失調症の責任能力弁護士会の読書:統合失調症の責任能力 


統合失調症の程度によって責任能力のありかたも変わってくることがよくわかります。


また、刑法第39条は

「心神喪失者の行為は、罰しない。」
「心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。」

と定めてますが、統合失調症=心神喪失者とはしていません。

刑法第39条 - Wikibooks刑法第39条 – Wikibooks 



裁判では、精神鑑定の結果がよく持ち出されますが、これはあくまでも判断基準の参考になるものであって、判断そのものではないんですね。


つまり、裁判では、統合失調症であろうがなかろうが、犯行当時の「善悪の判断ができているかどうか」「自分の行為が違法であるかそうでないか」の判断ができてるかどうかを判断するわけです。



小林被告の完全責任能力は認められるか?

実際に判断するのは私ではないので、個人的な考えとして聞いてもらえばですが。


門真市一家殺傷事件の小林被告のケースは、先日あった熊谷連続殺人事件の犯人ナカダ・ルデナ・バイロン・ジョナタン被告のケースに似ています。


この事件についてはこちらを参考に。

ペルー人に殺人罪で死刑判決(熊谷殺人事件)!決め手になったのは? | ええっ!?ジャーナルペルー人に殺人罪で死刑判決(熊谷殺人事件)!決め手になったのは? | ええっ!?ジャーナル 



ナカダ被告も統合失調症の疑いがあり、やはり精神鑑定で統合失調症と診断されました。


でも、遺体を隠したり、財布を物色するというふうに、「本当にくるくるぱー」とは言えない行動をしていたわけで、責任能力ありと判断、裁判が開かれます。


被告を鑑定したある精神科医は法廷で、ナカダ被告は統合失調症はあるものの、殺人が悪いことかどうかの善悪はつく状態だったと証言しました。


ナカダ被告の行動は、「殺人という違法をしている」と理解しているとし、完全責任能力ありと判断、死刑判決が言い渡されました。



小林被告の場合も、計画していたことをにおわすような行動していますし、侵入時に靴を脱ぐなどして証拠隠滅と見られる行動もしてました。


なので、ナカダ被告のケースと照らし合わせてみると、完全に責任能力なしと判断、というのは可能性としては低いかな、と思います。


裁判の一部が報道されていますが、小林被告は検察や弁護士の質問を理解して答えているといった印象を受けますので、自分のやったことを理解しているのではないでしょうか(口では否定していますけどね)。




裁判で弁護士側は心神喪失として無罪を主張、小林被告も自分はやっていない、と、否認しています。


検察側の主張を支持するか、それとも弁護側か。


あとは裁判長の判断にゆだねられたわけですが、4月13日の判決を待ちたいですね。



今回は、ということでした!




参考サイト:
https://mainichi.jp/articles/20180315/k00/00e/040/272000c
http://www.ytv.co.jp/press/mainnews/TI20272390.html
https://mainichi.jp/articles/20180315/k00/00e/040/272000c
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018031500672&g=soc
http://www.sankei.com/west/news/180315/wst1803150043-n1.html
http://www.mbs.jp/news/kansai/20180313/00000062.shtml
http://www.mbs.jp/news/kansai/20180315/00000063.shtml
http://www.sankei.com/west/news/161020/wst1610200036-n1.html
http://www.akb48matomemory.com/archives/1061852653.html
http://www.sankei.com/west/news/161020/wst1610200017-n1.html
https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%88%91%E6%B3%95%E7%AC%AC39%E6%9D%A1
http://www.fben.jp/bookcolumn/2014/03/post_3905.html