東京都府中市の多摩中央信用金庫(現・多摩信用金庫)府中支店で発生した職員刺殺事件。
2月13日、被害者の母である後藤リウさん(74)が、警視庁府中署員や多摩信金の職員95人とともに現場周辺に立ち、情報提供を呼びかける活動を実施しました。
事件が発生してから明日で13年。
現在も未解決事件として捜査が続けられています。
リウさんは夫ともに、ほぼ毎月、息子さんの月命日前後に現場を訪れ、毎年のように情報提供を呼びかけているということです。
「息子の無念を晴らしたい」
この言葉にリウさんの気持ちすべてが詰まってると思うと、早く解決してほしいと、いたたまれない気持ちになります。
未解決事件としてテレビでも紹介された多摩中央信金職員刺殺事件。
事件の概要と、犯人につながる手がかりはどのくらいあるのか、整理してみました。
多摩中央信金職員刺殺事件について
事件は2005年(平成17年)2月14日午後11時50分ごろ発生。
東京都府中市宮西1丁目にある多摩中央信用金庫府中支店の駐車場で、営業課長の後藤博樹さん(当時39歳)が何者かに腹などを刺されました。
後藤さんは残業を終え、通用口から出た直後に襲われ、出血性ショックのため亡くなります。
【事件のあった多摩信用金庫府中支店】
犯人は後藤さんを刺した後、京王線府中駅方向へ走って逃走。
現場には、後藤さんともみ合ったときに落とした犯人のものとみられる腕時計が落ちていました。
そして、事件発生から約1ヶ月後には、支店から約150メートル離れた場所で、犯人のものとみられるゴム手袋も発見されています。
警視庁は、犯人の特徴や監視カメラに映った映像、遺留品を公開し、情報提供を求めています。
犯人につながる手がかり
警視庁のホームページを参考にしながら、犯人につながる手がかりについてまとめてみました。
1.犯人は男性でO型
犯人の身体的特徴は
○身長170~180センチ
○年齢20~40歳
と幅が広いのですが、痩せ型でO型というところまでわかっています。
2.白の運動靴を履いていた
犯人が映った防犯カメラの映像が公開されています。
下の画像は犯人の姿を拡大したものです。
首から上が映ってないのがとても残念ですが、服装ははっきりとわかりますよね。
犯人は、
黒っぽい帽子
黒っぽい上着
青いGパン
と、いたって普通の服装です。
白い運動靴を履いていますが、これすごく目立ちますね。
人目を避けるならあえて暗い色を選ぶだろうけど、履いているってことは、日常靴かもしれないですね。
実際、犯人らしき男を目撃した専門学生は、一緒にいた友人が「限定モデルのスニーカーかも」と話していたというそうなので、ここから犯人につながる可能性も少なからずありそうですね。
3.腕時計
犯人の持ち物とされる腕時計は
○GUESS製(ゲス製)
○ウォータープロ(ダイバー型クロノグラフ)
○1995年モデル(1995年~1999年ころまで販売されていた)
○バンドを交換している
○電池交換を3回位している
というほど、かなり特徴を持っています。
ゲスというブランドや手頃な価格から、犯人の年齢が絞り込めそうですし、かなり大事に使っていたという形跡は、犯人の性格を物語っているようにも見えます。
この腕時計はかなり有力な証拠で、付着していた垢からは、犯人の血液型が判明、DNAの一部も検出されました。
時計は、さらなるDNA情報収集のため再度鑑定されるということです。
個人が特定されるといいですよね。
最新のDNA鑑定技術に期待!
4.手袋
犯人のものと見られる手袋は、凶器に使われた柳刃包丁と同様に、100円ショップで購入されたところまでわかっています。
実際に犯人がはめたものなら、ここからDNAが検出されなかったのかな。
でも、ゴム手袋が発見された場所は、かなり入り組んだ路地だったことから、犯人はここらへんの地理に詳しい人物では、という可能性が浮上。
犯人は、京王線府中駅方向へ逃走したということですが、これらの情報から地理的に絞込できそうです。
目的は後藤さん?
犯人がなぜ後藤さんを襲ったのか、理由が気になります。
勤め先が銀行だったので、お金が目当てかもしれない、でも、犯人は後藤さんを刺して逃走していますし、銀行のお金も後藤さんの所持品も被害にあいませんでした。
犯人はリュックサックを持っていた、という一部報道もありますが、本当かどうかは不明。
お金目当てだったらそういう「入れ物」を持ってるはずなので、もしそうでなければ始めから後藤さんを狙っていたかもしれません。
事件が発生したのがバレンタインデーだったので、「恋愛関係のもつれ?」とも考えてしまいますが、考えすぎかな。
犯人の真の目的は何だったのかわかれば苦労しないけど、見当がつけば、そこからまた可能性が見えてきますよね。
後藤さんの母リウさんは、情報提供の呼びかけを
「事件を風化させたくないのではなく、事件を解決したいから現場に立っている。犯人を捕まえるまで続ける」
とおっしゃっています。
事件があった当日は、飲んでいる学生たちで賑わっていたり、犯人とみられる男とすれ違った可能性もある人がいるといいます。
「あ、そういえば!」って、思い出してくれる人が出てくるといいな。
早く犯人が捕まって欲しい。
多摩信用金庫府中事件が、未解決事件でなくなる日が来ることを祈るばかりです。
情報提供は→警視庁ホームページ
今回は、ということでした!
参考サイト:
http://www.sankei.com/affairs/news/180212/afr1802120006-n1.html
http://www.nhk.or.jp/mikaiketsu/tsuiseki/cases/20050214/
http://www.sankei.com/affairs/news/150213/afr1502130006-n1.html
http://www.sankei.com/photo/daily/news/180212/dly1802120012-n1.html
https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0216/6807624027/mai_tab.html
http://www.sankei.com/photo/daily/news/180212/dly1802120012-n1.html