2018年4月27日に板門店で南北首脳会談が行われ、5月9日には日中韓首脳会談で「朝鮮半島の完全な非核化」などを盛り込んだ共同宣言が発表されました。

そして6月には、シンガポールでの米朝首脳会談が控えていますよね。


北朝鮮非核化は本当にくるか



南北首脳会談は、和やかなムードの中進んでいきましたし、金正恩労働党委員長も

非核化へ取り組む姿勢を示していました。



これでようやく北朝鮮も丸くなる…


ってどのくらいの人が思ったでしょうか。


私はやっぱりまだ本当に非核化をするつもりなのか、すごく疑問に感じます。


それに、北朝鮮は5月16日に突然、南北閣僚級会談への出席を拒み、米腸首脳会談の中止もちらつかせ始めました。


やっぱり北朝鮮はどうも非核化に消極的に見えて仕方ありません。


といっても、北朝鮮の非核化は実現してほしいし、可能性があるのか気になりますよね。


北朝鮮の非核化は本当に実現するのかどうか、あるかもしれない2つの可能性についてお話します。



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可能性その1:アメリカはかなり強気で完全非核化を迫っている

米朝首脳会談に先立って、アメリカは北朝鮮の完全非核化について立場を明確にしています。

米朝首脳会談非核化
出典



段階的に非核化に取り組もうとする北朝鮮に対し、アメリカは「一括で」と、かなり強気。


アメリカは先にイランに対する経済制裁を強めるために、イラン核合意を離脱しましたよね。


イラン核合意離脱について以前記事にしているので、興味があったら読んでみてください。

米イラン核合意離脱で北朝鮮にも影響大あり!今後どうなる? | ええっ!?ジャーナル米イラン核合意離脱で北朝鮮にも影響大あり!今後どうなる? | ええっ!?ジャーナル 



なので、北朝鮮に対しても主張を崩さず米朝首脳会談で交渉されることが期待されているんですね。



北朝鮮の「会談中止を示唆」も一蹴

5月16日、北朝鮮の第一外務次官である金桂冠がボルトン米安保担当大統領補佐官を強く非難、米朝首脳会談中止もありうるということを示唆しまし。


ボルトン大統領補佐官は、北朝鮮に対し「リビア方式」で非核化を迫ると主張していました。


ちなみにリビア方式とは、リビアに対してアメリカが行った、外交プロセスのこと。


「リビア式」が生まれた経緯などについてはこちらの記事を参照にしてほしいのですが(当時と、現在ボルトン補佐官の使っている意味が微妙に違うとのこと)

北朝鮮とトランプ:「リビア方式」を巡る二重の誤解 | 鈴木一人 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト北朝鮮とトランプ:「リビア方式」を巡る二重の誤解 | 鈴木一人 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト 



ボルトン大統領補佐官は
北朝鮮に経済制裁を加える

北朝鮮が完全に非核化を実行する

北朝鮮に課した経済制裁をやめる

というプロセスを、米朝が合意することを「リビア式」といっていたようです。


ただ、北朝鮮は、その「リビア式」を、カダフィ政権が辿った運命(核放棄後、カダフィ大佐は反体制派に殺害された。NATO軍が反体制派を支援した)として受け止めたようで、これが反発の理由になっているようです。



それを受けて5月17日、トランプ大統領は「北朝鮮の非核化はリビア方式とは違う」と、記者団の前で発表しました。

北朝鮮非核化は「リビア方式」にしない トランプ米大統領 - BBCニュース北朝鮮非核化は「リビア方式」にしない トランプ米大統領 – BBCニュース 


北朝鮮がもし完全な非核化を受け入れて実行したら、体制は保証する、もししなければ武力行使もありうる、というのがトランプ大統領の主張です。


リビア方式ならぬ「トランプ方式」で北朝鮮に対し外交を展開していくということですが、北朝鮮はどう対応するでしょうか。



北朝鮮は、何かとごねて自分たちに有利な条件を相手から引き出すという外交がとてもうまいですが、今回の「会談中止を示唆」もそうだったのでしょうか。


もしそうだったとしたらそれはトランプ政権には通用しなそうです。

なぜなら、アメリカはごねる北朝鮮に対し、「会談撤回も」と牽制したからです。

ペンス米副大統領、北朝鮮に警告 トランプ氏を「手玉に取る」べきでない - BBCニュースペンス米副大統領、北朝鮮に警告 トランプ氏を「手玉に取る」べきでない – BBCニュース 


北朝鮮は「白か黒」しか選択できない状況に追い込まれているようです。


これくらい選択肢を狭めなければ、北朝鮮は非核化を諦めることはないですからね、アメリカにはどんどん強気で行ってもらっていいと思います。



可能性その2:北朝鮮内部からの崩壊

北朝鮮内部については、どんな状況になっているのかなかなか知ることはできません。

なので、北朝鮮の人々がどんな生活をしていて、金正日体制にどんな気持ちを持っていて、どれくらい情報に接しているのかわからない部分も多いのですが
○脱北者が出る
○燃料が不足している
○飢えに苦しんでいる
○大規模な静粛に軍人たちは危機感をつのらせている

ということが聞こえてきます。


とある脱北者の話です。

脱北者が明かす 知られざる実態 - 特集ダイジェスト - ニュースウオッチ9 - NHK脱北者が明かす 知られざる実態 – 特集ダイジェスト – ニュースウオッチ9 – NHK 


北朝鮮の人々は貧しさと物資不足に耐えながら生活しているようですね。

でも、意外にも外の情報を知る機会が以前より増えているようです。

以前口にできなかったことが言っても罪に問われないなど、少しずつ変わってきているようです。


こちらの記事では、「開かれた北朝鮮」は、内部崩壊につながると分析しています。

著名投資家のジム・ロジャーズが「北朝鮮の内部崩壊」を確信するワケ=東条雅彦 | マネーボイス著名投資家のジム・ロジャーズが「北朝鮮の内部崩壊」を確信するワケ=東条雅彦 | マネーボイス 


まだまだ上に対する絶対服従が強く、内部崩壊につながるのには時間がかかるかもしれません。


でも、このまま貧困が進み、多くの人が食物を求めて国の外に逃げたり、粛清の恐怖に怯える軍人や政治家たちが増えたり、外の情報と接触する機会が増えれば、確実に今の体制に疑問を投げかける人が増えてくるのは確かでしょう。



体制維持なら非核化は無理?

非核化をちらつかせたり、米朝首脳会談中止をちらつかせたりと、北朝鮮は非核化の要求に応じる姿勢を見せているということは、北朝鮮も体制維持のために非核化も検討しているのでは、と思えてきますよね。


でも、これまでの北朝鮮の歴史を見ると、それはちょっと早計かなとも思います。


北朝鮮が誕生したのは、朝鮮戦争が始まった1950年代。


ロシアとアメリカの思惑で朝鮮半島が二分され、争いが始まったのですが、北朝鮮は「大国に振り回されることなく独自の国家を」ということで、独特の思想を立ち上げました(チュチェ思想)。


チュチェ思想の柱は、指導者(金一族)による国家統一と絶対服従。

そして、「人民軍は領袖の軍、軍は党、党は国家」というスローガンからもわかるように、軍事力の維持は、国家存続にとってなくてはならないものになっています。


核を持っているアメリカやロシアに対抗するためには、自らも核武装する必要がある。

北朝鮮が核開発を進めてきた理由はここにあり、まさに北朝鮮は、核によって体制が維持されていると行っても過言ではないのです。


その北朝鮮が、アメリカの言いなりになって、そうやすやすと自分たちの思想や政治体制を捨てて、非核化するでしょうか。


相当なものがない限り、それは難しいと思うのです。


こちらの記事を読むと、北朝鮮の非核家は無理、というのが悲観的観測でないことがよくわかります。

北朝鮮の核廃絶が北朝鮮の核廃絶が”ありえない”2つの理由 | プレジデントオンライン 



アメリカは、北朝鮮が韓国のようになることが体制維持としていますが、北朝鮮の意味する体制維持には、核が外せません。

非核化すれば経済制裁解除というのがアメリカですが、北朝鮮はこれまで多くの餓死者を出したにもかかわらず、核開発を続け、それを脅しに経済制裁解除を迫ろうとしていました。


全く逆の発想なんですよね、北朝鮮は。だから北朝鮮の非核化というのはそう簡単にできるものではない、というのが現実的な見方かもしれません。


ただ、可能性がゼロになったというわけではありません。


アメリカはこれまでになく強硬な姿勢で北朝鮮に完全な非核化を迫っています。

クリントン政権でも、ブッシュ政権でも、オバマ政権でもなし得なかったことを、トランプ政権がやろうとしています。


なので、もしかしたらアメリカの出方次第で非核化にこじつけられるかもしれません。


後もう一つは内部崩壊ですね。


北朝鮮に住む人々が、金正恩体制に疑問や不満を持ち、それが何らかのきっかけで爆発し、政権崩壊。


軍人や側近の大粛清や金正男氏の暗殺、物価上昇など、が不満要因となっていて、政権交代を叫ぶ声が北朝鮮内でも出ている、と以前から言われていますが、本当かどうかはわかりません。


でももしそうだったら、内部崩壊というシナリオも考えられるのです。



おわりに

北朝鮮の非核化は、一筋縄ではいきません。


でも、できないことはないです。


北朝鮮の選択肢が狭まったり、内部崩壊が起きれば、その可能性は高くなるでしょう。


日本からも北朝鮮にお金が渡っているということが前から囁かれていますが、北朝鮮の非核化を本当に望むなら、徹底的に経済制裁をしていってほしいと思います。


日本から北朝鮮に不正なお金が流れていないかどうか、もう一度徹底的に洗い出す機会かもしれませんね。



いずれにしても、北朝鮮の非核化問題、目が離せません!



今回は、ということでした!




参考サイト:
http://www.bbc.com/japanese/44164998
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=329508
https://matome.naver.jp/odai/2148861211356269301
http://president.jp/articles/-/24951
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/180320/soc1803200009-n1.html
http://blog.livedoor.jp/the_radical_right/archives/53280599.html
http://www.bbc.com/japanese/44206974
https://www.newsweekjapan.jp/suzuki/2018/05/post-12.php
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018051000077&g=prk
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/04/post-10074.php